使わなくなったタンスの引き出しがおしゃれな見せる収納に 初心者向け優しいリメイク
はじめに
ご自宅に、もう使わなくなったタンスの引き出しはありませんか。タンス自体は処分してしまっても、引き出しだけが残っているという方もいらっしゃるかもしれません。そのまま置いておくと場所を取りますし、どう活用すれば良いか悩んでしまいます。
しかし、その古い引き出しは、少し手を加えるだけで素敵な「見せる収納」や飾り棚として生まれ変わらせることができます。今回のDIYは、特別な技術や難しい工程は必要ありません。ヤスリをかけ、色を塗るという基本的な作業が中心ですので、DIYがはじめてという方でも、ご自身のペースでじっくりと取り組んでいただけることでしょう。
完成した作品は、お部屋のインテリアとして小物を飾ったり、キッチンや玄関で使うものを整理したりと、様々な場所で活躍します。ご自身の暮らしに合わせて、自由に活用してみてください。
準備するもの
今回のDIYで使う主な材料と道具は以下の通りです。ご自宅にあるものや、ホームセンターで手軽に入手できるものばかりです。
- 使わなくなったタンスの引き出し: 1つまたは複数。サイズは問いませんが、初めての場合は扱いやすい小さめのものがおすすめです。
- サンドペーパー(紙ヤスリ): 木材用の中目(120番程度)と細目(240番程度)があると便利です。
- ペンキまたはニス: 木材用の水性塗料が扱いやすいです。お好みの色や質感のものを選びましょう。
- 刷毛(ハケ): 塗料を塗るために使います。塗る面の広さに応じたサイズを用意します。
- ウエス(布きれ): 研磨後の粉を拭いたり、余分な塗料を拭き取ったりするのに使います。
- 新聞紙やブルーシート: 作業場所が汚れないように敷きます。
- ドライバー: 引き出しの取っ手などを外すのに必要です。
- (必要に応じて)木工用ボンド: 補強や簡単な仕切りを作る場合に使います。
- (必要に応じて)取っ手やフック、装飾品: お好みで取り付け、デザインをアレンジできます。
- (必要に応じて)壁掛け用の金具: 壁に取り付けたい場合に必要です。耐荷重を確認しましょう。
詳細な手順
それでは、古いタンスの引き出しを「見せる収納」にリメイクする手順をステップごとにご紹介します。ご自身のペースで、慌てずに進めてください。
ステップ1: 引き出しの準備と下準備
- まず、引き出しについている取っ手や飾りなどを、ドライバーを使って全て外します。ネジで留まっていることが多いので、外したネジはなくさないように分けておくと良いでしょう。
- 引き出し全体の汚れやホコリを、ウエスなどを使ってきれいに拭き取ります。洗剤を使う場合は、しっかりとすすぎ、完全に乾かしてください。
- 引き出しの角や表面に、傷やささくれ、剥がれなどがないか確認します。もしあれば、次の研磨の工程で重点的に整えます。
ステップ2: 表面の研磨(サンディング)
- 引き出しの表面全体を、サンドペーパーを使って研磨します。最初は中目のサンドペーパー(120番程度)を使い、木目に沿って丁寧に擦ります。古い塗料を剥がしたり、表面を平らにしたりする目的です。力を入れすぎず、均一に研磨することを意識します。
- 特に傷や汚れがひどい箇所は、何度か繰り返し研磨します。引き出しの縁や角も忘れずに研磨しましょう。
- 全体が研磨できたら、ウエスで研磨によって出た粉をきれいに拭き取ります。
- 次に、細目のサンドペーパー(240番程度)を使って、表面をさらに滑らかに仕上げます。こちらも木目に沿って、優しく擦ります。この工程で表面がツルツルになり、塗装のノリが良くなります。
- 再度、ウエスを使って粉をしっかりと拭き取ります。粉が残っていると塗料が綺麗に乗らない原因となりますので、丁寧に行ってください。
ステップ3: 塗装(色塗り)
- 作業場所が汚れないように、新聞紙やブルーシートを広げます。
- 選んだペンキまたはニスを、商品の説明に従って準備します(必要であれば薄めます)。
- 刷毛に少量だけ塗料をつけ、引き出しの表面に薄く、均一に塗っていきます。一度に厚く塗ろうとすると、ムラになったり垂れたりしやすいので注意が必要です。木目に沿って、一定方向に刷毛を動かすと綺麗に仕上がります。
- 引き出しの内側や側面も忘れずに塗ります。
- 塗り終わったら、商品の説明書に記載されている時間、しっかりと乾燥させます。風通しの良い場所で、ホコリがつかないように注意して乾かしましょう。
- 一度塗りで色が薄い場合や、よりしっかりと色をつけたい場合は、完全に乾燥してから二度塗りを行います。二度塗りをする際も、一度目と同様に薄く均一に塗ることを心がけ、しっかりと乾燥させます。
ステップ4: 仕上げと装飾(必要に応じて)
- 塗装が完全に乾いたら、必要に応じて最後の仕上げをします。表面がざらつく場合は、目の細かいサンドペーパー(400番以上)で優しく研磨し、ウエスで拭き取ります。
- お好みで、新しい取っ手を取り付けたり、内側に布を貼ったり、フックをつけたりして装飾を施します。取っ手を取り付ける場合は、元のネジ穴を利用するか、新しく穴を開けます(電動ドリルがあると便利です)。
- 壁掛けにしたい場合は、引き出しの背面の上部両端に、壁掛け用の金具をしっかりと取り付けます。金具の取り付け位置は、壁に取り付けた際に水平になるように測りましょう。ネジでしっかりと固定し、金具がぐらつかないか確認します。
失敗しないためのコツ・注意点
- 研磨は丁寧に: 塗装の仕上がりは、研磨の丁寧さで大きく変わります。焦らず、表面が滑らかになるまでしっかりと研磨しましょう。
- 塗装は薄く重ね塗り: 一度に厚く塗るよりも、薄く二度、三度と重ねて塗る方が、ムラになりにくく美しい仕上がりになります。
- 乾燥時間を守る: 塗料が完全に乾かないうちに次の工程に進むと、仕上がりが悪くなったり、剥がれの原因になったりします。商品の説明書を確認し、指定された乾燥時間を守りましょう。
- 安全第一: 工具を使う際は、使い方をよく確認し、ケガをしないように注意してください。特に電動工具を使う場合は、取扱説明書をよく読み、安全な姿勢で作業しましょう。
- 壁掛けの注意点: 引き出しに物を入れると重さが増します。壁に取り付ける場合は、壁の構造(柱があるかなど)を確認し、引き出しと中身の重さに耐えられる丈夫な金具を選び、確実に取り付けてください。不安な場合は、専門家や経験者に相談することをおすすめします。
完成作品の紹介と活用例
これで、古いタンスの引き出しが、素敵なおしゃれな「見せる収納」に生まれ変わりました。研磨と塗装によって、引き出しの表情がガラリと変わり、新しい魅力が加わったことでしょう。
完成した引き出しは、様々な場所で活躍してくれます。
- リビングで: 小さな観葉植物や写真立て、お気に入りの雑貨などを飾る飾り棚として。
- 玄関で: 鍵や印鑑、靴磨きセットなどを置く収納として。
- キッチンで: スパイスや調味料、カトラリーなどを整理するのに。
- 寝室で: ベッドサイドに置いて、眼鏡や本、目覚まし時計などを置くサイドテーブル代わりに。
- 壁に取り付けて: 文房具や趣味の道具、本などを並べるおしゃれな壁面収納として。
ご自身の生活スタイルに合わせて、自由にアイデアを膨らませてみてください。心を込めて自分で作った作品は、日々の暮らしをより豊かに彩ってくれることでしょう。大切な方へのプレゼントとしても、きっと喜ばれるはずです。
まとめ
今回は、使わなくなったタンスの引き出しをリメイクして、おしゃれな「見せる収納」を作る方法をご紹介しました。古いものが新しい役割を得て、素敵に生まれ変わる過程は、DIYならではの大きな魅力です。
今回のリメイクで、ものづくりの楽しさや、身近な不用品活用の面白さを感じていただけたなら幸いです。もし、他の引き出しや、別の不用品でも何か作ってみたいという気持ちが芽生えたら、ぜひ挑戦してみてください。このサイトでは、初心者の方でも安心して取り組める様々なリメイクDIYのアイデアをご紹介しています。
ご自身のペースで、DIYのある暮らしを楽しんでいきましょう。