古いバスタオルがおしゃれなふっくら玄関マットに生まれ変わる 初心者向け優しいリメイク
はじめに
ご自宅に、もう使わなくなった古いバスタオルはございませんでしょうか。色がくすんでしまったり、少しへたってしまったりしても、捨てるのはもったいないと感じる方もいらっしゃるかと存じます。
今回のDIYでは、そんな古いバスタオルを複数枚使って、おしゃれで実用的な「ふっくら玄関マット」に生まれ変わらせる方法をご紹介いたします。特別な技術は必要なく、基本的な裁縫道具(または布用ボンド)とハサミがあれば、初心者の方でも無理なく取り組むことができます。
厚みがあって踏み心地の良いマットは、玄関だけでなく、洗面所やベッドサイドなど、様々な場所で活躍してくれます。時間をかけてじっくりと、自分だけのオリジナルマット作りに挑戦してみませんか。
完成までのおおよその作業時間は、タオルの枚数や作業ペースにもよりますが、半日から1日程度を目安としてください。
準備するもの
このDIYに必要なものをリストアップします。
- 古いバスタオル: 3~4枚程度(マットの大きさや厚みによって調整してください。フェイスタオルやスポーツタオルでも代用可能ですが、厚手のバスタオルがおすすめです。)
- ハサミ: 布が切れる裁ちばさみなどが使いやすいですが、普通のハサミでも可能です。
- 針と丈夫な糸: タオル地を縫い合わせるための、ある程度太く丈夫な糸(キルト糸など)と、それを扱える針をご準備ください。手縫いに不安がある場合は、布用ボンドでも代用可能です。
- チャコペンや定規(任意): タオルをまっすぐに切るための目安線を引きたい場合に使用します。
- 滑り止めシート(任意): 完成したマットの裏面に貼ると、滑りにくくなります。
- アイロン(任意): タオルを帯状にした後、折り目をつけたい場合に使用します。
作り方:ステップバイステップ
ここから、古いバスタオルを使った玄関マットの作り方を、丁寧にご説明します。焦らず、ご自身のペースで進めてください。
ステップ1:タオルを帯状に切る
まず、使用するバスタオルを広げます。タオルの長辺に沿って、幅5cm程度の帯状にハサミで切っていきます。
- 真っすぐに切るのが難しい場合は、チャコペンと定規を使って目安線を描いてから切ると良いでしょう。
- 多少曲がってしまっても、出来上がりに大きな影響はありませんのでご安心ください。手切りの温かみとして考えることもできます。
- タオルの全ての部分(端の厚みがある部分なども含めて)を無駄なく帯状に切り出します。
この作業を、用意した全てのバスタオルに対して繰り返します。たくさんの帯状のタオルができあがります。
ステップ2:帯状タオルを重ねて「紐」にする
次に、ステップ1で切り出した帯状のタオルを重ねていきます。
- 帯状のタオルを2枚、または3枚重ねて持ちます。タオルの厚みによって重ねる枚数を調整してください。重ねることで、マットにふっくらとした厚みが生まれます。
- 重ねたタオルの端を揃え、ねじりながら、あるいは単に重ねたまま、さらに2つ折りにします。こうすることで、切りっぱなしの断面が内側になり、見た目が綺麗になります。
- この状態を「タオル紐」と呼びます。作業が進めやすいように、全ての帯状タオルでこの「タオル紐」を必要なだけ作っておきます。
ステップ3:中心から螺旋状に縫い合わせる(または貼り合わせる)
いよいよマットの形を作っていきます。
- ステップ2で作った「タオル紐」の端を少し持ちます。
- その端を中心にして、くるくると渦巻き状(螺旋状)に巻いていきます。これがマットの中心部分になります。
- 中心を数ミリ巻き進めたら、その中心の渦巻きの「側面同士」を針と丈夫な糸を使って縫い合わせて固定します。縫い始めはしっかりと玉結びをしておきましょう。
- 縫い方は、マットの裏側から表側へ針を出し、すぐに裏側へ戻すという簡単な返し縫いを細かく繰り返すのがおすすめです。縫い目が目立たないように、糸の色をタオルに近い色にすると良いでしょう。
- 【布用ボンドを使用する場合】 縫う代わりに、渦巻きの側面同士に布用ボンドを少量つけながら巻きつけていきます。一度に広範囲につけすぎると乾いてしまうため、巻き進める部分に合わせて少量ずつつけるのがコツです。ボンドがしっかりと乾くまで動かさないように注意してください。
ステップ4:マットを大きくしていく
ステップ3の方法で、中心から外側へ向かって「タオル紐」を巻きつけ、縫い合わせる(または貼り合わせる)作業を繰り返します。
- 新しい「タオル紐」を始める時は、前の「タオル紐」の終わりの部分にしっかりと縫い付ける(または貼り付ける)ことから始めます。
- 「タオル紐」は常にマットの側面に沿わせて、隙間ができないように巻きつけていくのがポイントです。
- 円形にするのが基本ですが、四角く巻いていくことも可能です。お好みの形になるように調整してください。
- 用意したタオル紐がなくなるか、目的のマットの大きさになるまで、この作業を根気強く続けます。
ステップ5:端の処理
目的の大きさになったら、最後の「タオル紐」の端をしっかりと処理します。
- 最後の「タオル紐」の端は、そのままにしておくとほつれてくる可能性があります。
- 余った端は、マットの裏側や側面にしっかりと縫い付けるか、布用ボンドで貼り付けて固定します。目立たないように丁寧に仕上げましょう。
ステップ6:乾燥と仕上げ
布用ボンドを使用した場合は、ボンドが完全に乾くまで、平らな場所に置いてしっかりと乾燥させます。
縫い合わせた場合は、形を整えれば完成です。必要であれば、裏面に滑り止めシートを貼る作業に進みます。
失敗しないためのコツ・注意点
- 急がずゆっくり: 特に中心部分を縫い合わせる際や、ボンドで貼り合わせる際は、焦らずゆっくりと作業を進めることが大切です。
- 縫い目の間隔: 縫い目の間隔が開きすぎると、使っているうちにほつれやすくなります。できるだけ細かく、しっかりと縫い合わせることを意識しましょう。多少不揃いでも、手作りの味になります。
- ボンドの量: ボンドはつけすぎるとマットが硬くなってしまい、見た目も悪くなります。少量ずつ、確実に貼り合わせたい部分につけるようにしてください。換気をしながら作業しましょう。
- タオルの素材: 綿100%のタオルが最も扱いやすいですが、化繊混紡のタオルでも制作可能です。ただし、素材によって厚みや柔らかさが異なるため、重ねる枚数などを調整してください。
- 安全に注意: ハサミや針を使う際は、怪我をしないように十分注意してください。
完成作品の紹介と活用例
これで、古いバスタオルがおしゃれなふっくら玄関マットに生まれ変わりました。
手作りならではの温かみと、バスタオルの優しい踏み心地が魅力のマットです。自分で一から作った作品が形になるのは、大きな達成感がありますね。
完成したマットは、もちろん玄関に置いてお使いいただけます。冷たい床からの冷気を和らげたり、靴の泥やほこりを吸い取ったりするのに役立ちます。
また、洗面所のマットとして使えば、お風呂上がりの足元をふっくらと包んでくれます。ベッドサイドに置けば、朝起きた時に気持ちの良い感触が得られます。
さらに、心を込めて作ったこのマットは、ご家族やご友人へのプレゼントとしても喜ばれることでしょう。引っ越し祝いやお誕生日など、様々なシーンで手作りの温かさを贈ることができます。
まとめ
今回のDIYでは、ご家庭に眠っている古いバスタオルを活用し、実用的で見た目も可愛いふっくら玄関マットを作成しました。
切って、重ねて、縫い合わせる(または貼り合わせる)というシンプルな工程の繰り返しですが、だんだんと形になっていく様子は、DIYの醍醐味です。
使われなくなったものが、新しい役割を得て生まれ変わるリメイクDIYは、地球にもお財布にも優しい趣味です。
もし、今回のマット作りで余ったタオルがあれば、同じ要領で小さな鍋敷きやコースターなどを作ることも可能です。ぜひ、他の不用品を活用したリメイクにも挑戦してみてください。
「はじめてのリメイクDIY」では、これからも初心者の方でも無理なく楽しめる簡単なDIYアイデアをご紹介してまいります。次回もお楽しみにしていてください。