古新聞やチラシがおしゃれな壁飾りに 初心者向け優しいリメイク
「家に溜まっていく古新聞やチラシを、何か有効活用できないだろうか」
そんな風にお考えではありませんでしょうか。退職後、新しい趣味を見つけたいけれど、何から始めて良いか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
この度ご紹介するのは、ご家庭に必ずある古新聞やチラシを使った、おしゃれな壁飾り(ウォールデコ)を作るDIYです。特別な道具はほとんど必要なく、材料費もほぼかかりません。ゆっくりと時間をかけて、ご自身のペースで取り組んでいただけます。
手を動かしながら、新聞紙やチラシが少しずつ素敵な作品に変わっていく過程をぜひお楽しみください。完成した壁飾りは、お部屋のインテリアとして飾ったり、大切な方へのプレゼントにしたりすることもできます。
このDIYで何を作るか
古新聞や不要なチラシを細く丸めたり、折り曲げたりして作ったパーツを組み合わせ、アートのような壁飾りを作ります。紙ならではの温かみと、組み合わせ次第で無限に広がるデザインの可能性が魅力です。
- 難易度: 初心者向け
- おおよその作業時間: 3時間~(乾燥時間を除く)
- 使う不用品: 古新聞、チラシ
準備するもの
このDIYに必要な材料と道具をご紹介します。ご家庭にあるものや、身近な場所で手に入るものばかりです。
- 不用品:
- 古新聞または不要なチラシ:新聞紙なら数日分、チラシなら両面印刷のものなどが向いています。
- 厚紙または段ボール:作品の土台として使います。適切なサイズにカットしてください。
- 材料:
- 木工用ボンドまたは強力な紙用接着剤
- (お好みで)絵の具、マーカー、スプレー塗料など:完成後に色をつけたい場合
- 道具:
- ハサミまたはカッターナイフ:紙を切るのに使います。カッターを使う場合はカッターマットもご用意ください。
- 定規:紙をまっすぐに切る際に使います。
- 鉛筆:土台に下書きをしたり、紙を巻く芯にしたりします。
- ピンセット(あると便利):細かいパーツを扱う際に役立ちます。
- ボンド用のヘラや爪楊枝:少量のボンドを塗る際に便利です。
作り方の手順
ここからは、壁飾りの詳しい作り方をステップごとにご紹介します。ゆっくりと一つずつ進めていきましょう。
ステップ1:紙を細長い帯状にカットする
新聞紙やチラシを、作品のサイズやデザインに合わせて細長い帯状にカットします。幅は1cm程度が良いでしょう。定規を使い、鉛筆で線を引いてから切ると、まっすぐ均一な幅でカットできます。カッターを使うと効率的ですが、ハサミでも十分に作業できます。安全に注意して作業してください。
ステップ2:帯状の紙を丸めて棒状にする
カットした帯状の紙を、細い棒状に丸めていきます。
- 帯の端を鉛筆などの細い棒に斜めに当てます。
- 鉛筆を回転させながら、紙を巻きつけていきます。最初は少しきつめに巻くと、後の工程で崩れにくくなります。
- 最後まで巻き終えたら、紙の端に少量のボンドをつけ、しっかりと貼り付けて固定します。
- ボンドが乾いたら、芯にした鉛筆をそっと引き抜きます。
この棒状のパーツをたくさん作ります。作品全体で必要になる量を想定して、根気強く作業してください。新聞紙とチラシで色や質感が異なる棒を作り分けても面白いでしょう。
ステップ3:棒状パーツで好きな形を作る
作った棒状のパーツを使って、壁飾りのデザインを形作っていきます。
- 渦巻き: 棒の端から内側に向かって、くるくると丸めていきます。渦巻きの大きさは、丸める長さや巻き加減で調整できます。ボンドを少量つけながら巻くと、形が崩れにくくなります。
- 直線: 棒をそのまま使います。好きな長さにカットして使ってください。
- 曲げる: 棒をゆっくりと曲げて、カーブや波線を作ります。急に曲げると折れてしまうことがあるので、優しく形を整えてください。
様々な形のパーツを事前にいくつか作り置きしておくと、デザインを考える際に便利です。
ステップ4:土台にパーツを貼り付ける
準備しておいた厚紙や段ボールを土台とします。ここに、ステップ3で作った様々な形のパーツをボンドで貼り付けていきます。
- 土台に軽く鉛筆で下書きをすると、バランス良く配置しやすくなります。
- 作ったパーツの底面(土台と接する部分)にボンドを少量塗ります。塗りすぎると乾きが遅くなったり、土台が波打ったりすることがありますので注意してください。
- 下書き線に沿って、または自由に、パーツを土台に置いていきます。ピンセットを使うと、細かいパーツも正確に置くことができます。
- 全てのパーツを配置し終えたら、ボンドが完全に乾くまでしっかりと時間を置いてください。数時間から半日程度かかる場合があります。
ステップ5:色を塗る(お好みで)
ボンドが完全に乾いたら、作品に色をつけましょう。絵の具やマーカー、スプレー塗料など、お好みの画材を使います。
- 紙の色を活かしたい場合は、透明のニスやトップコートを塗るだけでも、強度が増し、見た目が良くなります。
- 全体を単色で塗ると、落ち着いた雰囲気になります。
- 部分的に色をつけたり、グラデーションにしたりすると、個性的な作品になります。
- 細かい隙間は、筆や綿棒を使うと塗りやすいでしょう。
色が完全に乾くまで、再びしっかりと時間を置いてください。
ステップ6:壁にかける準備をする
作品の裏面に、壁にかけるための金具や紐を取り付けます。
- 軽い作品であれば、両面テープやフック付きの粘着テープでも対応できます。
- 木工用ボンドで布製のループや紐をしっかりと貼り付ける方法もあります。土台の厚紙が薄い場合は、補強のために別の厚紙などを重ねてから紐をつけると安心です。
これで、古新聞やチラシを使った壁飾りの完成です。
失敗しないためのコツ・注意点
- 紙のカット: 幅を均一に揃えることで、仕上がりが美しくなります。多少歪んでしまっても、それはそれで手作りならではの味になりますので、あまり気にしすぎず楽しんでください。
- 棒状に丸める: 最初がきつすぎると、巻き終わりにシワが寄りやすいかもしれません。何度か試して、ご自身にとって巻きやすい力加減を見つけてください。緩すぎると、丸めた棒が柔らかすぎて形作りにくくなります。
- ボンドの使用量: 少なすぎると剥がれてしまい、多すぎると乾きが悪く、土台やパーツがふやけてしまうことがあります。パーツのサイズに合わせて少量ずつ使うのがコツです。はみ出たボンドは、乾く前に濡れた布などで優しく拭き取ってください。
- 乾燥時間: ボンドや絵の具は、説明書きに記載されている乾燥時間を守り、完全に乾かしてから次の工程に進んでください。生乾きのまま触ると、形が崩れたり色がにじんだりすることがあります。
- 安全: ハサミやカッターナイフを使用する際は、指を切らないように十分注意してください。特にカッターを使う際は、必ずカッターマットの上で、刃の進行方向に手を置かないように注意しましょう。
完成作品の紹介と活用例
完成した壁飾りは、きっとご自身の予想以上に素敵な仕上がりになっていることでしょう。
- 飾る場所: 玄関の壁に飾れば、訪れる方への素敵な歓迎になります。リビングや寝室のちょっとしたスペースに飾るのも良いでしょう。和室にも洋室にも馴染みやすいデザインです。
- プレゼントに: 手作りとは思えないクオリティの作品は、ご家族やご友人へのプレゼントとしても喜ばれるでしょう。誕生日や敬老の日など、特別な日の贈り物にいかがでしょうか。心を込めて作った品は、きっと相手にも気持ちが伝わります。
- シリーズで: 大きさや形、色を変えていくつか作成し、並べて飾るとさらに見栄えがします。
古新聞やチラシという日常的なものが、ご自身の工夫と手仕事によって、見る人の心を和ませるアート作品に生まれ変わる。この達成感は、DIYならではの大きな喜びです。
まとめ
今回は、身近にある古新聞やチラシを活用した、初心者向けの壁飾りDIYをご紹介しました。
材料費をほとんどかけずに、ご自身のペースでじっくりと作品作りに取り組めるこのDIYは、退職後の新しい趣味としても最適です。細かい作業に不安があった方も、一つ一つの工程を丁寧に説明しておりますので、安心して挑戦していただけたのではないでしょうか。
今回ご紹介したデザイン以外にも、紙の棒を組み合わせて幾何学模様を作ったり、動物や植物の形を表現したりと、様々なアレンジが可能です。ぜひ、ご自身のアイデアを加えて、オリジナティーあふれる作品作りに挑戦してみてください。
不用品をリメイクして、暮らしに彩りを加えるDIYの楽しさを、この壁飾り作りを通じて感じていただければ幸いです。