空き缶がおしゃれなペン立てに 初心者向け優しいリメイク
はじめに:空き缶リメイクでおしゃれなペン立て作り
ご自宅に飲み終わった空き缶はございませんでしょうか。そのまま捨ててしまうのはもったいないと感じることもあるかもしれません。実は、この空き缶を少し手を加えるだけで、実用的でおしゃれなペン立てや小物入れに生まれ変わらせることができます。
今回のDIYは、特別な材料や難しい技術は一切不要です。家庭にある不用品を活用し、手軽に始められるリメイクアイデアとしてご紹介いたします。初心者の方でも安心して取り組めるよう、丁寧な手順で解説いたします。完成した時の達成感は、きっと新しい趣味を見つけるきっかけになるはずです。
このDIYにかかるおおよその時間は、準備を含めて1時間程度を見込んでいただければ十分でしょう。
準備するもの
今回のDIYに必要なものをご紹介します。ほとんどご家庭にあるものか、近所の100円ショップやホームセンターで手軽に揃えられるものばかりです。
- 空き缶: 飲み終わったアルミ缶またはスチール缶。お好みのサイズや形のものをご用意ください。表面がツルツルしているものが加工しやすいかもしれません。
- ハサミまたはカッターナイフ: 空き缶の飲み口部分を処理する場合に使用します。カッターナイフを使用する際は、厚手の軍手などを必ず着用し、取り扱いには十分注意してください。
- 定規と鉛筆(またはチャコペン): 布や紙のサイズを測る際に使用します。
- カッターマットまたは厚紙: カッターナイフを使用する際に、机などを傷つけないよう下に敷くものがあると安心です。
- 布またはお好みの紙: 空き缶の表面に貼るための材料です。お好きな柄や質感のものを選ぶと、個性的な作品になります。はぎれや古い包装紙、雑誌の切り抜きなどを活用することも可能です。
- 接着剤: 布や紙を金属に貼れるタイプのものが適しています。木工用ボンドや多用途接着剤などをご用意ください。スプレーのりも均一に塗れて便利です。
- マスキングテープ: 布や紙を仮止めしたり、接着剤がはみ出さないように保護したりする際に使用します。
- (必要に応じて)厚紙やフェルト: 缶の内側や底面に貼り、より安全で見た目を良くするために使用します。
- (お好みで)装飾品: ボタン、リボン、レース、毛糸など、飾りたいものがあればご用意ください。
詳細な手順
それでは、実際に空き缶をペン立てにリメイクする手順を一つずつ進めていきましょう。ご自身のペースでゆっくりと取り組んでください。
ステップ1:空き缶の準備
まず、使用する空き缶をきれいに洗い、完全に乾かします。中身が残っていると後々カビの原因になることがありますので、しっかりと洗浄してください。
次に、缶の飲み口部分の処理を行います。缶の飲み口は切り口が鋭利になっている場合があり危険ですので、安全に使えるように加工することが大切です。
- 方法A(切り取る場合): カッターナイフと定規を使い、缶の飲み口のすぐ下の部分を慎重に切り取る方法です。この方法は切り口が鋭利になりやすく大変危険を伴います。カッターナイフの扱いに慣れていない場合は、次の方法Bを強くお勧めします。必ず厚手の軍手を着用し、力を入れすぎず、少しずつ刃を進めるようにしてください。 切り取った後は、切り口をサンドペーパーなどで軽く研磨すると、さらに安全性が高まります。
- 方法B(切り取らない場合): 缶の飲み口はそのままにしておき、布や紙を貼り付ける際に、飲み口部分よりも数センチ長く布や紙をカットし、その余った部分を缶の内側に折り込んで処理する方法です。この方法の方が安全で、初心者の方にはおすすめです。 今回はこの方法を詳しく解説いたします。
ステップ2:布または紙の準備
空き缶の胴体に巻き付ける布や紙を準備します。
- 空き缶の胴体の高さを測ります。方法Bで飲み口を覆う場合は、缶の高さに、内側に折り込む分の長さ(例えば2〜3cm程度)を足した寸法を測ってください。
- 空き缶の胴体の円周を測ります。缶の外側に布や紙をぴったりと沿わせて測るか、定規で測って計算することもできます(円周 = 直径 × 円周率 約3.14)。布や紙を貼り合わせるための重なり分(1cm程度)を足した長さを測ります。
- 測った寸法に合わせて、布または紙をハサミやカッターナイフでまっすぐにカットします。布の場合は、裁ちばさみを使うとスムーズです。紙の場合は、定規を当ててカッターナイフで切ると、切り口がきれいになります。
ステップ3:布または紙を貼り付ける
準備した布または紙を空き缶に貼り付けていきます。
- 缶の側面に接着剤を薄く均一に塗ります。液体のりや木工用ボンドの場合は、筆やヘラを使うと塗りやすいでしょう。スプレーのりを使う場合は、換気の良い場所で行ってください。
- 布または紙の端を缶の側面に合わせ、シワにならないように注意しながらゆっくりと巻き付け始めます。
- 一周巻き付けたら、端の部分を約1cm重ねて貼り合わせます。この時、重ねる部分にもしっかりと接着剤を塗ってください。
- 全体を巻き付け終わったら、手のひらで缶の表面を優しく押さえ、布や紙が缶にしっかりと密着するようにします。特に貼り合わせの部分は、しっかりと押さえてください。
ステップ4:飲み口と底面の処理(方法Bの場合)
方法Bを選んだ場合は、飲み口部分と底面を処理します。
- 貼り付けた布や紙の、飲み口から飛び出した余った部分にハサミで縦に5mm〜1cm間隔で切り込みを入れます。この切り込みを入れることで、内側に折り込みやすくなります。
- 切り込みを入れた部分を、缶の内側に沿わせるように一つずつ丁寧に折り込んで貼り付けます。この時も接着剤を使ってしっかりと固定します。内側の側面や底面に厚紙やフェルトなどを円形にカットして貼り付けると、よりきれいに仕上がり、物を取り出す際に缶の底で傷つける心配もなくなります。
- 底面も同様に、布や紙を缶の底の形に合わせて切り込みを入れ、内側に折り込んで貼り付けるか、缶の底の大きさに合わせて円形にカットした布や紙、厚紙などを貼り付けてカバーします。
ステップ5:乾燥と装飾
接着剤が完全に乾くまで、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させます。接着剤の種類によって乾燥時間が異なりますので、商品の表示を確認してください。
接着剤が乾いたら、お好みで装飾を施します。リボンを巻き付けたり、ボタンやレースを貼り付けたりすることで、さらにオリジナリティあふれる作品に仕上がります。
失敗しないためのコツ・注意点
- 安全第一: 特にカッターナイフを使用する場合は、軍手を着用し、ゆっくりと慎重に作業を進めてください。無理な力を加えると刃が滑り危険です。初心者の方は、方法B(飲み口を切り取らない方法)を選択することをお勧めします。
- 接着剤の使い方: 接着剤は一度に厚く塗ると乾きにくく、シワの原因になることがあります。薄く均一に塗ることを心がけましょう。はみ出してしまった場合は、乾く前に拭き取るか、乾いてから目立たないように処理します。
- シワを防ぐ: 布や紙を巻き付ける際は、ピンと張りながら、空気が入らないようにゆっくりと巻き付けるのがコツです。もし小さなシワができてしまっても、乾いてからあまり目立たなくなることもありますので、あまり気にしすぎず進めてみましょう。
完成作品の紹介と活用例
完成したペン立ては、デスク周りを整理するのに大変役立ちます。鉛筆やペンだけでなく、ハサミ、定規、カッターナイフなどの文房具をまとめておくのにぴったりです。
また、ペン立てとしてだけでなく、様々な用途にご活用いただけます。
- キッチンツール立て: 菜箸やお玉、フライ返しなどを立てて収納するのに便利です。
- メイクブラシ立て: メイクブラシやアイライナーなどをまとめて収納できます。
- 小物入れ: メガネ、リモコン、編み棒など、ちょっとした小物をまとめておくのに役立ちます。
- 小さな植木鉢カバー: 水抜き穴のないカバーとして使用する場合、缶の底に軽石などを敷き詰めると良いでしょう。ただし、缶は金属製のため錆びやすい点にご注意ください。
- プレゼントとして: ご自身で作った温かみのあるペン立ては、ご家族やご友人へのちょっとしたプレゼントとしても喜ばれることでしょう。贈る方の好みに合わせて布や紙を選ぶのも楽しい作業です。
自分で作ったものには、市販品にはない愛着が湧くものです。ぜひ、生活の様々な場面でご活用いただき、手作りの温かみを感じていただければ嬉しく思います。
まとめ
今回は、家庭にある空き缶をリメイクして、簡単におしゃれなペン立てを作る方法をご紹介しました。不用品を活用し、実用的なアイテムを生み出すリメイクDIYは、環境にも優しく、作る過程も楽しめる素晴らしい趣味になり得ます。
難しい作業はありませんでしたので、初めてDIYに挑戦された方も、きっと素敵な作品を完成させることができたのではないでしょうか。完成した時の達成感は、何物にも代えがたいものです。
今回のペン立て作りを通して、リメイクDIYの楽しさを少しでも感じていただけたなら幸いです。様々な空き缶や布、紙の組み合わせを試して、ぜひオリジナルのペン立てをいくつも作ってみてください。また、他の不用品を使ったリメイクにも、ぜひ挑戦していただければと思います。